マナー・プロトコール検定

マナー・プロトコール検定合格者インタビュー その2 ~中村美月様~

東京観光専門学校エアラインサービス学科でマナー&プロトコールの授業を受け、2010年に学内検定試験で3級に合格。翌年準2級を取得され、2011年9月から羽田空港でグランドスタッフとして勤務されている中村美月さんにお話を伺いました。

中村美月さん

早朝から深夜にわたるグランドスタッフのお仕事ですが、この日は朝5時からの早番勤務を終えた後、空港でインタビューにご協力いただきました。

早速ですが、中村さんは、東京観光専門学校のエアラインサービス学科をご卒業され、現在はグランドスタッフとして勤務されていらっしゃいますが、いつ頃から航空会社で働きたいと思ったのですか?

(中村)小さい頃からエアラインへ憧れていました。夢は客室乗務員だったのですが、残念ながら身長が足りなくて…こればかりはしかたがないので、高校2年生の頃にはグランドスタッフとして働こうと決めて、オープンキャンパスに何度か足を運んで、東京観光専門学校を選びました。就職活動もエアラインに絞って行い、結果として希望がかなったので、今はとても充実しています。

グランドスタッフのお仕事は、学生の頃に抱いていたイメージ通りでしたか?

(中村)実際に働いてみると、覚えることが非常に多く、想像以上に細かい仕事でした。初めてカウンターに立った時は、すごく緊張して、カウンターなのにお客様と視線を合わせられないくらいでした。

さて、「マナー・プロトコール検定」について伺いたいのですが、まずは学習してよかったと思うことを教えてください。

(中村)学校でマナー&プロトコールの授業を通じて、日本のマナーやしきたりはもちろん、海外のマナー、プロトコール、エチケットなどについて、それらの違いや成り立ちから学んできましたので、いい、悪いだけではなく、その理由まで考える習慣がついたと思います。異文化コミュニケーションについての知識は、外国のお客様に接するときに役立っています。
また、テキストは社会人向けに書かれていて、会社で働く上で大切な上下関係やチームワークの大切さなど社会人としての心構えにも触れていたので、入社後不安ながらも向上心をもって常に明るく前向きな気持ちで業務に取り組むことができています。

そういえば、学校の授業の一環でテーブルマナーを学ぶために高級ホテルのレストランで食事をする実習があったのですが、授業でテーブルマナーを学習する前だったので、カトラリーの使い方も分からず先生の見よう見まねでした。今ならもっと落ち着いて味わいながら食事ができたのに…と思います。ひと通り学習をしていると、余裕とまではいかなくても、慌てて頭の中が真っ白になるような状態は避けられます。接客業に携わる者として、お客様の前でうろたえた姿を見せることはできないので、様々な知識を持っておくアドバンテージは大きいですね。そういう意味で、社会に出る前に勉強してよかったなと思います。

では、マナー&プロトコールを学習していて興味深かった点を教えてください。

(中村)挨拶1つとっても、正しい作法、順序があります。欧米人に対して握手をする際、日本人はついお辞儀をしてしまいがちですが、これも知っていれば避けることができます。こうした日本と外国とのちょっとした違いに興味を持つようになりました。
空港というグローバルな環境で働いているので、1日に数回は外国人のお客様をお迎えします。そうした場面で外国のマナーやタブーを知っていると知らないとでは大きく違います。たとえ、言葉によるコミュニケーションが完全でなかったとしても、ジェスチャーなどで意思を伝えることも可能です。大切なのは、相手を尊重し、いかに心地よくその場で過ごしていただけるか、相手の方をよく見て臨機応変に対応できるかだと思います。

就職活動で「マナー・プロトコール検定」をPRする機会はありましたか?

(中村)就職活動では、必ず履歴書の資格欄に「マナー・プロトコール検定取得」と書いていました。エアラインでは、マナー・プロトコール検定はよく知られているようですが、ご存じない面接官から「この資格はどういったものですか?」と質問を受けることも何度かありました。私の場合は、学校の模擬面接を通じて、どういう資格か、どういう場面で役に立つのかなど説明できるようにしていたので、アピールできたのではないかと思っています。他にマナー系の資格は取得していませんでしたが、「マナー・プロトコール検定」を持っていることはとても心強かったです。

中村さんにとって、マナー&プロトコールを学習して得られた一番大きなものは何ですか?

(中村)グランドスタッフという接客の仕事を希望していたこともあると思いますが、一番インパクトがあったのは「第一印象の重要性」だったと思います。学習していたときも、視覚情報のウェイトの高さに驚いたのですが、いざ接客をしてみると、第一印象がお客様に与える影響は本当に大きいものだとひしひしと感じます。そのため、常に表情、態度、所作には特に気をつけています。また、反対に自分自身もお客様の表情やしぐさから”Wants”のサインが出ていないか気にかけて、常にお客様が何を望まれているのか、考え、準備するように心がけています。

ありがとうございました。ここではご紹介できなかったお仕事の苦労話なども含め、熱心にお話してくれた中村さん、毎日が充実した様子がすごく伝わってきました。益々のご活躍を期待しております。